救急車有料化に関する一考

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今日、とあるニュースアプリで救急車有料化に関する医師のアンケート結果としてほぼすべての医師が有料化すべきと答えているとの結果が出たとの記事があった。

これは非常に身近な問題であるので、私も素人ながらに一市民として一考してみようと思う。

まず、有料化するべき理由として考えられるのは
・軽症患者の無駄な救急搬送の抑止
・公庫負担の軽減
・救急サービスの向上
があげられると推察する。

逆に有料化するべきでない理由として考えられるのは
・公共性の高いサービスであること
・人命がかかっていること
・本当に必要としている人までもが利用を控えてしまうこと
があげられると推察する。

実際に救急車を有料化するべきかどうかは難しい問題で、ただ単に公庫負担が大きくなりすぎただけならば
一定額(低額)を全利用者に課せばよいと思う。(2016年現在では1000円程度が妥当な負担額だと思う)
しかしながら、公庫負担が大きいことが主な理由でなく、「軽症患者がタクシー代わりに利用してしまうこと」に対する抑止ならば
低額の負担ではタクシー代と変わらなくなってしまうため意味をなさない。そこで有料化があがると思うが、
これはあまり現実的でないと考える。
なぜならば、救急車有料の諸外国に目を向けるとその多くが2万円ないし3万円の負担額を課している。
日本では救急車にこれだけの料金を支払うことはどの日本国民もいやがるだろう。
はじめからこのような価格設定にすることはないと思うが、物価の高騰等で次第に諸外国と足並みをそろえることとなるだろう。
また、本当に必要としている人からこれだけの金額をせしめるのは酷だと思う。

そこで考えたのだが、「業務執行妨害罪」(実際には公務である救急搬送に適用はされない)に近い罪を刑法に規定してはどうだろう。
または、消防車(救急業務)を病院管轄にして、実際に業務執行妨害罪を成立させるのもよいだろう。
安易に救急車を利用してしまう一定の利用者の利用を抑えたり、実際に罰をあたえることに一助すると思う。

本当に必要な人に無料で救急車を提供することは必要であるし、有料化したとして救急車を呼ぶことがためらわれるようなことがあれば
本末転倒である。(例えば、道ばたで倒れた人を救護するのに救急車の支払いで呼んだ人が支払うか乗った人が支払うのか問題になることは明白でそれを避けようとすることは自然である。)

結論として、以上の理由によって私は軽傷者の救急車利用を減らすための方法としての救急車有料化は反対であり、公庫負担を軽減するためのきわめて低額の金銭負担には妥協的賛成である。
また、軽傷者の救急車利用を減らすためには刑法を改正し、軽傷者の異常な救急車利用を罰せられるようにするべきである。

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